山本さんの田舎暮らしの本を読んだ。
この本は2000年前後に書かれた本で今とは結構状況が違う部分もあるんだけど、田舎のとらえ方とはしては今でもそんなに変わらないような気がする。
田舎でもお金がかかる部分もあるけど、結局トータルで見れば田舎の方がお金はかからないという所から、セミリタイアしている人・目指している人は田舎暮らしにあこがれる人も多いそうな。
ただこの前5chのスレで「田舎暮らしに変な憧れを持っている連中は意識が高くてうざい」「ヒッピーみたいな連中ばっかり来る」「地元民と全く馴染めていない」みたいなことが書いてあったので、どんな感じか気になりこの本を借りてきた。
以下、この本の気になった部分とか感想とか。
1.農業はけっこうきつい
これは完全同意。
なんか会社勤めが嫌で農業とかやりたいとかいう人いるけど、農業で金儲けをすると考えると相当きついと思う(農家が儲かるという話もあるらしいけど)。
何となくイメージで「自然と戯れてストレス解消」みたいな感じがあるけど、厚いし中腰だし儲からないし結構大変だと思う(「田舎で農業すっかな~!」は相当失礼だろう)。
まずは一か月くらいボランティアしてみるほうが良いと思う。
自分の場合は1日ボランティアしただけで嫌になった。
ただ金儲けのためではなく、家庭菜園の範囲でゆるくするなら楽しいと思う。
飽きれば辞めればいいし。
2.民泊を快く思わない地元民もいる
これは意外と盲点だった。
間違っても日本で民泊なんてやろうと思わないけど、田舎に移住して民泊とかやりたい人は結構多い気がする。
「かってに知らん人をホイホイ連れてくるな」という事だろうか
3.過疎地は受け入れてくれる人が多い(とにかく人手が足りないから)
地方社会に溶け込むにはとにかく地域に何を還元できるかが大事らしく、その点過疎地はとにかく人手が足りないので、手伝いをすれば受け入れられやすいそうだ。
一方で割と人手に困っていない田舎は、自分から地元民にアプロ―チしないといつまでも馴染めそうにない。
4.手伝いも税金の代わりと考えると納得できるかも
要は田舎暮らしだと消防団なりなんなり地元民でやらないといけないわけだけど、これは行政の代わりに地元民でやってるだけで、その地域に勝手に来ておいて参加しないというのは確かにわがまま過ぎる。
都会は高い金払う代わりに外注していて、田舎は安い代わりに自分たちでと考えるといささか納得は行く。
5.区長てw
本の中に「区長」という言葉が出てきてゾッとした。
6.田舎暮らしと自然暮らしは別
田舎が好きなのか自然が好きなのかは別で考えたほうが良いと思った。
田舎の人付き合いが苦手で自然が好きな人は、わざわざ田舎に行く必要ないと思う。
田舎はあくまでお金をケチったり、人付き合いのために行くものだと思う。
7.都会が嫌イコール田舎に向いているというわけではない
都会が合わない=田舎が合うというわけではない。
都会にも田舎にもなじめない人がいるので注意。
8.何をするにも時間がかかる
田舎は何もかも自分たちの手でやらないといけないので、とにかく時間がかかると思った。
一日の中で特にやることがない人は良いけど、何や夢があってそのために多くの時間を察きたい人は田舎暮らしは超ストレスだなと思う。
9.親戚関係、せめて友達関係の田舎がいい
もし親戚や友人が田舎に住んでいるなら、そのつながりだけでもかなり田舎に溶け込むのが楽になると思う。
私も父方が田舎の島だけど、「○○の息子」というだけで結構心を開いてくれる感じがあった。
要は一見さんお断りみたいな感じだと思うので、何か小さなかかわりでもある人が現地に居れば、紹介等で仲良くなりやすい気がする。
10.田舎を変えようとしない
ヒッピーのような人は地方に自分で勝手に抱いた夢を持ち込んで、その夢で地元民を変えようとしている感じがある。
それでは受け入れられるわけがないので、変に高い意識を持つのではなく、そのままこれまで通りの現地の田舎生活を送るのが良いだろう。
この本はおそらく多くの人が想像しているよりもかなりの田舎をイメージして書かれていると思う。
それこそ過疎地のような。
多くの人が言う「長野の田舎」とかはリゾート地・別荘地・観光地にカテゴライズされることが多いと思う(まぁそこで暮らせるなら暮らせばいいんだけど)。
この本を読んだ感想としては「本物の田舎、めんど~い」だな。
都会人が憧れてる田舎は”準田舎”であって、本物の田舎はそんなに夢は詰まってない気がする(笑)
まぁわたしたち若年のセミリタイア者は住む場所はいつでもどこでも変えられるんだから、どこかに完全移住なんて今のうちから考えなくていいので、本物の田舎も準田舎も滞在して体験してみると良いと思う。
もしこの記事を読んだ人で田舎で暮らしたことがある人は、田舎の嫌なところを教えてください。